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ファイザー株式会社
組織人財グループ統括部長
豊沢泰人 様

人財育成戦略は経営戦略の一部である。
グローバル企業のリーダー育成へ向けたCTDの活用を
お話いただきました。

マインドを中心に戦略を立てていくことが重要

布施:本日はファイザー株式会社の組織人材グループ統括部長の豊沢さんに、人材政策と、その中での弊社のトレーニングの位置付けをお話いただこうと思います。最初に御社の人材政策の概略を教えてください。

豊沢:私どもの部門では「タレントマネジメント」と「デベロップメント」を担当しており、採用から配属までを行っています。
現在全社的に、「実行」の改善に取り組んでいます。弊社では、「戦略」「人材」「プロセス」の三本柱で「実行」の如何が決まると考えられており、私どもの部門では「人材」の視点、ヒューマンパフォーマンスを高めることで実行の改善に寄与しております。
もちろん、部門ごとに置かれている課題が違いますので、ソリューションもそれぞれです。組織に関しては、それぞれの部門のキータレントのパフォーマンスの向上が組織のパフォーマンスにつながると思っていますので、キータレントとその問題点の特定を行い、改善に向けたトレーニングがそれぞれの部門で計画されています。
いろいろな社内での研修制度がありますが、全員に共通して行っているのが、業界外の講師を中心とした、オンラインでの研修があります。辻先生にも講師をしていただいておりますが、基本はヒューマンスキル、マインドセットに特化したプログラムを用意しています。
リーダーを選抜するときもいつも感じますが、一番重要だと感じているのはマインドで、どうしても当の本人にリーダーになろうという思いがないとリーダーとしてはとても難しいです。やはりマインドを中心に戦略を立てていくことが重要であると感じています。

ファイザーとしてふさわしい幹部を育成するという点からPBSを運営

図1/PBSの位置づけ

布施:その中にファイザービジネススクール(PBS)がありますね。これは御社独特のものだと思うのですが、この位置付けを教えて下さい。

豊沢:グローバル戦略の中にエグゼクティブプログラムというのがあって、シニアリーダー対象のグローバルが実施している社内ビジネススクールがあります。これはハーバードと提携しており、対象者が2000人くらいいます。これをローカル(日本)で行っているのがPBSになります。選抜系の一番上の位置付けなので、ドクターとマスターの2コースがありますけど、将来の幹部をゴールとした育成プログラムになっています。グローバルはグローバルのリーダー、ローカルはローカルのリーダーがゴールになっています。

布施:MBAとして国内外の企業に留学させる会社が多い中で、敢えて社内でビジネススクールを行うというのはなぜですか?

豊沢:PBSの受講生は将来的な経営幹部候補生ですので、うちの課題に対して最も高いソリューションが要求されるわけです。ですので、一般的なMBAで培われるスキルだけでは、不十分だという認識があります。もちろんMBAを軽視はしていません。MBAを持っている人は、優秀で自分で何でもやっていける可能性が高いですし、MBAホルダーの採用も、MBA留学の援助も行っています。
しかし、ファイザーとしてふさわしい幹部を育成するという点からPBSを運営しています。ですから基本的な位置付けはやはりMBAよりも社内のビジネススクールが上ですね。

布施:MBAホルダーを多く採用している会社の問題もあります。現状、会社の中でMBAを活かせているかといったらうまく活かしきれていないところが多いと聞きます。確かに社内でビジネススクールを行えたら一番いいと思うのですが、そうすることで難しい面もたくさんあると思いますが、問題点を教えてください。

豊沢:そうですね。PBSの運営は基本的に社員で行いますから経営幹部候補生のドクターコースの受講生たちに有効なフィードバックが出来るかという課題はあります。

布施:なるほど。既にビジネススキルをお持ちの方は多いわけですよね。マインドの部分はこのエグゼクティブクラスに関してはどのように感じていらっしゃいますか。

豊沢:本来このクラスはメンタルのサポートもいらない人たちだとは思っています。でも、PBSにメンタルトレーニングを取り入れている一番の要因は、通常業務だけでも忙しいのに、さらにPBSの受講によって負荷がかかっている、精神的なストレスになるだろうということです。なので、エミネクロスのトレーニングによって元気を維持して受講を続けて言ってほしいと考えています。

みんなが「セルフイメージ」とか「揺らがず・とらわれず」っていうのを社内で共通語にしたりして、普及していると思います

図2/「 揺らがない」「とらわれない」心の状態

布施:去年一年のPBSのトレーニングではいかがでしたか。

豊沢:大変元気にモチベーション高くやっていたので効果はあったと思います。 また、元気を維持出来ただけでなく、何人かのシニアリーダーが、自分の業務に持ち帰って部下に対してマインドスキルを発揮してしているケースもありましたので、大変満足しております。

布施:去年のメンバーは受講してもう一年経ってしまいましたが、何かフィードバックがあればお願いします。

豊沢:みんなが「セルフイメージ」とか「揺らがず・とらわれず」っていうのを社内で共通語にしたりして、普及していると思います。

布施:そうですか。ありがとうございます。PBSのほかにメディカル部門の2年間継続のトレーニングを行っていまして、そちらのお話もお聞かせください。

豊沢:ビジネスシーンの場で、メンタルを強化し、スキルとして身につけて使えるようになるという過程を試してみたいという思いがありました。そこにメディカル部門の部門長からも是非うちで実施させてほしいという強い希望もあり決定しました。私の方は組織人材グループといって、組織に貢献する人材の育成というのが大前提ですので、組織に貢献しない人材を育成するつもりはないです。うちの会社でも特にスペシャリストが集まっている部門なので、組織でパフォーマンスを出すための協調や共感力の向上が、実際にメンタル強化したときに効果が見えやすいという仮説の元にトレーニングをお願いしております。

布施:ご感想なりございましたら。

豊沢:部門長の評価はプラスですね。
本来オブザーブとしてのみの参加の予定だったライン長が興味深いと言って、自分たちも受けるようになりましたから。上司が興味を示すということは効果が上がっている証拠ですね。自分の部下のラインマネージャーが成長していると思ったからこそ自分も受けたいと思ったのでしょうね。今のところはいい話しか聞かないですね。

布施:豊沢さんがご覧になっての感想はありますか。

豊沢:講義のスタイルは好きなほうですね。講義・映像の使用・ディスカッションとを組み合わせていて、うちで行っているインハウスのトレーニングとのコンセプトも近いので、そういう意味ではシンパシーを感じています。

布施:ありがとうございます。ライブラリーの方はいかがですか。

豊沢:全社員が一回は見ているアクセス数なので、うちの会社で最高に評価の高いプログラムですよ。講師のセレクションがフィットしているかも知れませんね。三度四度、聞いている社員も多いのではいでしょうか。

布施:クライアントの方に常々言っていますが、やはりトレーニングは繰り返しが大切ですので直接講義を受けたPBSやメディカルの受講生の方たちにとっても、良い復習になっているはずですね。
PBSの話に戻りますが、いろんなビジネススクールがありますけど、どこもマインドセットをうまく取り入れられてないというのが実状としてあります。そんな中で敢えてマインドセットを取り入れられたというのは画期的なことではないかと思うのですが、その辺いかがでしょうか。

豊沢:うちはラインマネージャー以上にはEQトレーニングを実施している会社なので、基本的マインドはリーダーシップ上必要だという理解があるので、そんなに違和感はないです。EQ自体がトレーニングとか育成を含んでないので、自分たちがやって来たことに御社のトレーニングがフィットしましたね。

トレーニングを受けられて、自己認識が深くなり、評価が上がったりする

布施:そのEQとうちのトレーニングがフィットしているとお考えのところはどの辺でしょうか。

豊沢:私が、EQテストで重要と考えているのは、円の大きさ(評価の高さ)ではありません。自分をどれだけ理解しているかを大切にしていますので、結果が正しく出なければ意味がありません。正しく出るようになった人はEQ受けなくてもいいですよ。自己認識が自分で強くなっている、弱くなっているっていうのが分かれば、限りなく手がかからないのですが。EQを受けるたびに評価が変わっていることに疑問を持つような人が多かったので、エミネクロスのトレーニングの必要性を感じましたね。トレーニングによって自己認識の強化を図ってもらいたいです。自分が回答した結果に違和感を持つということは自分を理解してないということなので、何でそういう結果が出るのかを自身で説明できないとリーダーとしては失格。自分のことわからない人は部下のこともわからないですから。

布施:そうやってトレーニングを受けられて、自己認識が深くなっていると感じますか?

豊沢:僕はそう思っています。

布施:実際に部下の評価は上がったりすることもあるんですか。

豊沢:上がりますよ。メディカル部門はもう上がっていますよ。

布施:素晴らしいですね。セルフコンセプトを意識の方に持っていくのが私たちのトレーニングです。そこを認識できると性格が成熟してきます。今まで自分のことを言葉で言い表せなかったのが出来るようになって、それを繰り返していると、それが無意識で出来るようになり、それがその人にとっての常識になります。無意識から意識、もう一度無意識というのが基本のコンセプトです。常にポジティブな考えを持っている人は自分のことポジティブシンキングだとは思っていませんからね。その人にとっては既にそれが常識になっています。

豊沢:そうですね。性格は変わらない。ただ、自分で認識していない部分はたくさんあって、それは人に伝わってしまう。メンタルトレーニングを行うことで自分への理解が進むという認識をしています。

オーダーメードの良さは継続していってわかってくる

布施:性格は変わりませんが、成熟はします。性格が分化するとも言いますけど、子供は、好きな子ほどいじめてしまいます。分化されてないからそうなってしまいます。そこが分化されてくると性格上大人になってきて、成熟すると心理学上言うのですが、性格は変わらなくても成熟はできます。
セルフイメージの大きさを意識してもらうのも、自己認識してもらうためにやっていて、もう一度奥底にしまってセルフイメージが大きい状態がその人の常識にすることができたらなと思ってやっていますね。性格の成熟はビジネスマンにとって、特にリーダーにとってはとても大切な要素です。何か弊社に期待することはありますでしょうか。

豊沢:特にないです。プロですので、任せている部分が大きいです。強いて言えばオーダーメードのプログラム作成なので、最初は戸惑う部分もありました。次に何がくるか、なかなかわかりにくい部分もあったので。まあお互いを見せ合えれば、徐々に解決できるものだとは思っています。

布施:そうですね。オーダーメードの良さは継続していってわかってくるものなのかも知れませんね。本日はどうもありがとうございました。

(敬称略)